2013/03/28(木) 掲載
今年も大逆転ドラマが見たい
1993年に第一回大会を開催した「東建ホームメイトカップ」も今年で21年目
過去20回の歴史を振り返ると、数々のドラマが思い出されますが、なかでも一番のドラマと言えば、第10回大会(2002年)の大逆転劇ではないしょうか。
この年優勝した谷口徹選手は、2日目を終わってイーブンパー。
トップとは8打差で、順位も予選通過ギリギリの44位タイでした
続く3日目は5アンダーの好スコアで回り、16位タイまで盛り返しましたが、それでもトップとは6打差。
3日目終了時点で、さすがに本人も優勝は考えていなかったそうです。
しかし、最終日のスタート後、突如谷口選手の負けん気に火が点いたのです
ギャラリーの関心は優勝争いをする最終組や尾崎将司選手の組に集まり、谷口選手の組についたギャラリーは本当に数える程しかいませんでした
「ギャラリーがあまりに少なくて面白くなかったから、少しでもたくさんバーディを取って、こっちの組に注目させようと思ったんです。上位の選手達にも一泡吹かせたかった」(谷口選手)
その言葉通り、谷口選手は前半9ホールで5つのバーディを奪い、リーダーボードに名を連ねると後半は一気にギャラリーが増え始めました
そして、大勢のギャラリーを前に谷口選手の勢いは止まらず10番から3連続バーディ、さらに上がり3ホールも3連続バーディで締めて、祁答院ゴルフ倶楽部のコースレコード11アンダーをマーク。
4日間通算16アンダーとして、まさかの大逆転勝利を収めたのです
この日の猛チャージと、バーディを決めるたびに繰り出す派手なガッツポーズは、まさしく「和製タイガー」そのものでした
海の向こうでは本家タイガー・ウッズが早くも3勝目を挙げて、世界ランク1位に返り咲きましたが、谷口選手もスタートダッシュが大得意
今年の「東建ホームメイトカップ」でどんなドラマを見せてくれるのでしょうか。
谷口選手はじめ、昨シーズンの賞金王で「マスターズ」帰りの藤田寛之選手、「日本オープン」チャンピオンの久保谷健一選手など、男子ツアーで今もっとも元気な40代の活躍が楽しみです。