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大会ダイジェスト(2010年第18回大会)
小田 孔明
ディフェンディングチャンピオンが
V2を果たす!!
写真は優勝カップを掲げる小田孔明。プレーオフ4ホール目で小田孔明がウィニングパット!!2大会連続優勝を飾った。
2010年ツアー開幕戦!小田孔明がプレーオフを制し、2年連続で優勝!
春の訪れとともに、ゴルフシーズンの幕開けを飾るにふさわしい熱戦が繰りひろげられる、JAPANゴルフツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」。第18回目の今大会は4月15日より、東建多度カントリークラブ・名古屋で幕を開けた。
予選1日目、「始めの3ホールくらいは寒くてまったくダメでした。当たらない、飛ばない、特にティーショットは最後まで飛びませんでした。」 トップタイでホールアウトした岩田寛でさえボヤく程の冷たい北風の中で行なわれた。風と共に選手を翻弄したのが硬くて速いグリーンだ。 「もう少しグリーンが重くてやわらかかったら、ここまで苦労することはなかった。」と話す石川遼が6オーバー・88位タイ、「コースに慣れる必要がある」と言う池田勇太が9オーバー・117位タイ、小田孔明も3オーバー43位タイと昨年の賞金ランキングトップ3が揃って出遅れる結果となった。
予選2日目、昨日まで吹き荒れた風は止んだものの、今日も気温は低く、午後からは雨が降り出すあいにくのコンディションとなり、全体的にスコアが伸び悩んだ。
注目の石川遼と池田勇太は、昨日に引き続き同じ組でプレーしたが、明暗が分かれた。6オーバー・77位タイでスタートした石川遼は、スコアを2つ落として予選落ち。これに対して初日9オーバー・117位タイと大きく出遅れた池田勇太は、1イーグル・5バーディー(1ボギー)と大爆発、トップから6打差の3オーバーと3日目の成績次第で十分に優勝を狙えるところまでスコアを戻した。
2日目を終えてトップタイに並んだのは、本大会歴代チャンピオンの上田諭尉(2007年優勝)と宮本勝昌(2008年優勝)の2人。
「イケイケタイプの上田は上手くはまればスコアを5打くらい伸ばしそうなので、彼に離されないようについて行きたい。反対に、もしも逆噴射するようだったら彼のことは無視します(笑)」と話す宮本勝昌。
翌日の第3ラウンドは、東建多度カントリークラブ・名古屋の攻略法を知り尽くした2人の直接対決が見物だ。
多度の風はどこまで選手を苦しめたら気が済むのだろうか。ムービングサタデーとも称される第3ラウンドは、大きくスコアを伸ばす選手が出てくるものだが、今日スコアを伸ばすことができたのは、小田孔明(3アンダー・68)と永野竜太郎の2人だけ。そして、初日は10人、2日目は12人いたアンダーパーはたった1人となってしまった。 我慢比べのゴルフで首位に立ったのは、5バーディー(2ボギー)を奪うなど一人だけ異次元のゴルフを見せつけた小田孔明。1打差の単独2位には、4ホール連続ボギーを打ちながらも踏みとどまった丸山大輔。さらに1打差の3位タイには、永野の他、粘りのプレーでイーブンパーにまとめた、宮里聖志、清田太一郎、野上貴夫ら5人が並ぶ大混戦となっている。
大会最終日、久し振りに暖かな日差しに恵まれ、風も少し穏やかになった日曜日。しかし、上位選手のスコアはほとんど伸びず、優勝スコアはわずか1アンダーに止まった。その理由はグリーンの難しさ。硬く速く仕上げられたグリーンは、金曜日の雨にもかかわらず、連日の風の影響でさらに引き締まり、安易なアプローチやパッティングを許さなかった。ディフェンディングチャンピオンで、昨日までトップの小田孔明をしてイーブンパーにまとめるのがやっと。2位に付けていた丸山大輔だけでなく、4打も差が開いていた広田悟にもつけいる隙を与えてしまった。 3人によるプレーオフは、2ホール目で第2打を池に入れた広田悟が脱落。小田孔明と丸山大輔の一騎打ちとなったが、カップの位置を替えた3ホール目でも決着がつかず、4ホール目にもつれ込んだ。ここで執念とも言えるバーディーパットをねじ込んだ小田孔明が、惜しいパットを外した丸山大輔を下し、昨年に続く2大会連続優勝を飾った。
最終成績
順 位 | 選手名 | スコア |
---|---|---|
1位 | 小田 孔明 | -1 |
2位 |
|
-1 |
4位 |
|
0 |
6位 |
|
1 |
9位 |
|
2 |
11位 |
|
3 |
16位 |
|
4 |
27位 |
|
5 |
順 位 | 選手名 | スコア |
---|---|---|
36位 |
|
6 |
42位 |
|
7 |
48位 | 岩田 寛 | 8 |
49位 |
|
9 |
53位 |
|
10 |
55位 | H・T・キム | 11 |
56位 |
|
12 |
59位 |
|
13 |
61位 | 兼本 貴司 | 14 |
62位 | F・ミノザ | 15 |
決勝ラウンド1日目 4月17日(土)
ラウンドレポート
いよいよ決勝戦の始まりです。
選手たちも張り切ってスタート!
-
レポート1
- ディフェンディングチャンピオン小田選手が暫定トップ
- 雨は朝方までに上がったものの、風が選手を苦しめている。1組目がスタートした頃は、プレーにほとんど影響しない程度だった風が、お昼前後には風上に向かって目を開けていられない程の強さになった。 こうした状況下では、スタート時間の早い選手程、有利になる。頭ひとつ抜け出したのは、2組目からスタートした小田孔明選手だ。小田選手は、1番をボギーとしたものの、2番、4番、5番と立て続けにバーディーを奪いスコアをイーブンに戻すと、インも2バーディー・1ボギーで回り、3アンダー・68でホールアウトした。
- 上位陣がスコアをまとめられない中、トータル1アンダーは現在の暫定首位。
-
レポート2
- 注目の池田勇太選手も、優勝圏内に踏みとどまる
- 初日9オーバー・117位タイから、昨日ベストスコア65を叩き出し、首位と6打差の3オーバー・42位タイまで順位を上げた池田勇太選手。 出だし5ホールで3つのバーディーを奪うロケットスタートを見せ、インスタートながら一気にトップをうかがうかと思わせた。 しかし、次第に風が強くなってくると16番パー3でボギー、さらに後半のアウトでも2つボギーを打ち、1オーバー・72でホールアウト。
- 結局、スコアを1つ落として、トータル4オーバー、暫定首位の小田孔明選手には5打差を付けられている。 ただ、その小田選手自身、「今日みたいな風なら30位くらいまではチャンスがある。」と話しているように、優勝戦線には何とか踏みとどまっている。
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レポート3
- 浮いて、沈んで、再度浮上した丸山大輔
- 首位と1打差の2アンダー・3位タイからスタートした丸山大輔選手も風に翻弄された一人だ。 出だし3ホールを手堅くパーでまとめた後、4番と6番のバーディーで4アンダーの単独トップに浮上。 しかし、「すごいアゲンストで距離が長くなるのを意識しすぎたせい」で7番、8番をボギーにすると、悪い流れを断ち切ることができず10番まで4ホール連続ボギーで、貯金を一気に吐き出してしまった。さらに13番でも今日5つ目のボギーを打ち1オーバー。
- 優勝戦線から一歩後退したかに思われたが、17番パー5で確実にバーディーを取ってイーブンに戻し、トップの小田選手とはわずか1打差で最終日を迎えることになった。
- 「例年より体も動いているし、クラブの調整もうまく行ったので開幕から勝ちに行く準備はできています。 今日は17番できっちりバーディーがとれたので明日につなげることができました。 トップとの差は1打、近くにいれば優勝のチャンスがあると思います。」
◆丸山大輔選手のコメント◆
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レポート4
- 最終組の3人は仲良く(?)大崩れ
- 本来ならバーディーを取っておきたい4番パー5で、最終組の3人が大乱調を来たした。 最初に打った上田諭尉選手のティーショットが左サイドのカート道ではねて側溝に飛び込むと、宮本勝昌選手のボールも連られるように同じ側溝へ。 上田選手は樹木を越える高い球、これに対して宮本選手は樹木の間を抜ける低い球でピンチを切り抜け、プロの技のすごさを見せてくれた。 しかし、上田選手の3打目はピンの上につき、3パットのボギー。
- 宮本選手は3打目をグリーン右の崖下に落としてこのホール2度目のピンチに見舞われたが、絶妙のロブショットでピンに寄せて何とかパーをセーブすることができた。 3アンダー首位タイでスタートした両選手だが、結局、上田選手が1バーディー・2ボギー・2ダブルボギー、宮本選手は1バーディー・6ボギーと仲良く76を打ち、通算2オーバーの8位タイに後退。一方、金庚泰選手のティーショットは右の池、ドロップした第3打も再び池に入り、まさかのトリプルボギーを叩いて優勝争いから脱落した。
- 「プロでもあんなことがあるのかと思うくらいの乱打戦でしたね(笑)。 調子がよくても太刀打ちできるかどうかの難コースなので、腰に違和感を抱えながらのラウンドでこのスコアなら自分では良かった方。まだ3打差なので明日は捲ります。」
- 「前半はショットの不調をアプローチでリカバリーできてナイスプレーでしたが、後半ショットが落ち着いてきたと思ったらボギーが出るというゴルフの難しさを見た一日でした。 明日は頑張って5、6アンダー出せればチャンスはあると思います。」
◆上田選手のコメント◆
◆宮本選手のコメント◆
決勝ラウンド2日目 4月18日(日)
ラウンドレポート
いよいよ決勝戦の始まりです。
選手たちも張り切ってスタート!
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レポート1
- 最終組は波乱含みのスタート
- 午前10時前、注目の最終組が1番ティーからスタートしたが、波乱を予感させる。 最初にティーオフした永野竜太郎選手はティーショットを大きく曲げて右の林の中に。
- 2打目は真横のフェアウェイに出すだけとなり、3オン2パットのボギー。また、1アンダー単独首位でスタートした小田孔明選手も、足を使った絶妙のアプローチで3打目をピンそばに寄せたが、パーパットがカップの縁をくるりと回って、まさかまさかのボギー。手堅くパーをセーブした丸山大輔選手に並ばれた。
2番ホールでも、波乱は続く。小田孔明選手がすぐにバーディーを取り返すと、今度は丸山選手が痛恨のダブルボギー、一気に2オーバーの5位タイまで後退してしまった。そして、続く3番では、小田選手がボギー、丸山選手バーディーとスコアは目まぐるしく動いている。 この他、序盤でスコアを伸ばしているのは、宮本勝昌選手、広田悟選手、谷口徹選手、S・K・ホ選手ら。第1組がティーオフした時点ではほとんど感じなかった風も、最終組がグリーンに上がる頃には徐々に強く吹き始めており、この後の試合展開はまったく予断を許さない。
-
レポート2
- 止まらないグリーンに新兵器を投入
- 今週は、溝の規制でスピンがかかりにくくなった上に、硬くて止まらないグリーンにほとんどの選手が手を焼いている。 その対策として、急遽ボールを替えたのは宮里聖志選手だ。宮里選手が選んだボールは、「今までよりもやわらかくてスピンがよくかかる」ブリヂストンのプロトタイプだ。 この作戦が功を奏したのか、今日も序盤の4番、5番で連続バーディーを奪って一時トップに立ち、現在も優勝争いを継続中。 この他、増田伸洋選手と永野竜太郎選手も今週から同じボールを使い、優勝戦線に踏みとどまっている。
- また、宮本勝昌選手も、普段使っている飛距離重視のボールからスピン重視の「ツアーステージX-01B+」に、自分のブログで「奇襲作戦」と書いている通り、ぶっつけ本番の木曜日から切り替ている。 プロゴルファーが使用球を替えることは希だが、F1レーサーがタイヤを選ぶように、コースコンディションに合わせてボールを使い分ける時代がやってきたのかも知れない。
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レポート4
- 大混戦の4日間、決着は3人によるプレーオフへともつれ込んだ
- 小田孔明選手は、ボギーとバーディーが交互に来る一進一退のゴルフ。丸山大輔選手もボギーが先行するなど、スコアを伸ばすことができない上位陣を尻目に、するするとリーダーボードを駆け上がってきたのが広田悟選手だった。
- 5バーディー・1ボギーの67は今日のベストスコア。トータル1アンダーでホールアウトし、後続組の結果を待った。
終盤の優勝争いは、広田選手、最終組の小田選手と丸山選手、その1組前の宮里聖志選手の4人に絞られた。宮里聖志選手は、14番のバーディーで再び1アンダーに戻し、首位タイに並んだが、16番パー3でボギー。18番でバンカーから起死回生のチップインバーディーを狙ったが、わずかに届かず、イーブンパーの4位タイで戦いを終えた。
後半、パーを拾いまくる我慢のゴルフを強いられてきた小田選手も、16番のティーショットを左のバンカーへ入れるとついにボギーを打って、一歩後退。これに対して丸山選手はバーディーでトップの広田選手と1打差に詰めた。 優勝するためにはどうしてもバーディーの欲しい17番パー5で、小田選手は3打目を上手く寄せてバーディーとし広田選手に追いついた。一方の丸山選手は、惜しいバーディーパットを外し、最終ホールに賭けることとなった。
そして迎えた18番、丸山選手は池越えの2打目をバーディーチャンスに付けると、これを先にしっかり沈めてプレーオフが決定。小田選手も外せば脱落のパーパットを決め、波乱の大会を象徴するかのような3人プレーオフへともつれ込んだ。
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レポート5
- プレーオフ4ホール目で、小田孔明選手が大会連覇を決めた
- 18番の繰り返しで行なわれたプレーオフ1ホール目は、全員がティーショットをバンカーに入れる波乱含みの幕開けとなった。 続く2打目も誰一人グリーンを捕らえることができず、3人ともパー。
- 2ホール目は、絶妙のアプローチショットで丸山選手がパーを確実にしたところで、2打目を池に落としてボギー以上が確定していた広田選手がギブアップ。 小田選手はバーディーを狙いに行ったボールがカップの縁に止まる不運で、プレーオフはついに3ホール目に突入した。 カップを手前に切り直して行なわれた3ホール目は両者パー。 決着は4ホール目に持ち越された。ティーショットは2球ともフェアウェイに。 小田選手が先に乗せると、丸山選手もピンからほぼ同じ距離に乗せ返してきた。 わずかに遠い丸山選手のファーストパットはほんのわずかに外れたが、小田選手のバーディーパットは大会連覇への執念が乗り移ったかのように、最後のひと転がりでカップに沈んだ。
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(提供/JGTO)