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大会ダイジェスト(2022年第29回大会)
予選1日目 3月31日
地元で初優勝ねらう上井邦裕選手が初日トップタイ
例年よりも開催時期が2週間早まり、満開を迎える桜の下でスタートした「JAPANゴルフツアー開幕戦 東建ホームメイトカップ」の初日。コンディションは朝の微風から午後になるにつれて北風が強くなり体感温度が下がる花冷えの一日でした。
午後スタートの不利をはねのけてトップタイで初日を終えたのは地元愛知県の上井邦裕選手です。風の中でスコアを伸ばせた要因はティーショットを狙った場所に運べたこと。狙っていた3つのパー5はイーグル、バーディー、バーディーでこれ以上ない結果。1イーグル、5バーディー、1ボギーの6アンダー・65をマークしたプロ18年目、39歳のベテランが悲願のツアー初優勝に向けて最高の位置につけました。
上井選手と同じ6アンダーでトップに並んだのは昨年の「ブリヂストンオープン」でツアー初優勝を飾った杉山知靖選手です。同選手は出だしの1番こそボギーとしたものの、上がりの2ホールで1ピン、2ピンの長いバーディーパットを沈めるなど好調なパッティングを武器に1ボギー、7バーディー。こちらもツアー2勝目に向けて幸先のいいスタートを切りました。
トップの2人を追うのはフレッシュな顔ぶれです。1打差5アンダーで3位タイにつけたのは、2020年「三井住友VISA太平洋マスターズ」で初優勝した香妻陣一朗選手(27歳)、同じく昨年「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ」で初優勝の片岡尚之選手(24歳)、そして2021年のQTで7位タイに入った岩崎亜久竜(いわさきあぐり)選手(24歳)ら4人。また、2打差4アンダーの7位には今大会がプロデビュー戦、今月22歳になったばかりの河本力選手が続いています。
この他、3アンダー8位タイに宮本勝昌選手、谷原秀人選手の両ベテラン。5ヵ月振りの石川遼選手は1アンダー35位タイから上位をうかがいます。
初日以上の強風が予想されている2日目は、ベテランの技が勝つのか、それとも若手の勢いが勝るのか、いずれにせよ目の離せないゲームとなることは間違いありません。
予選2日目 4月1日
多度の風を味方につけた香妻陣一朗選手が首位に浮上
予選ラウンド2日目の東建多度カントリークラブ・名古屋は、春の風物詩が決勝ラウンド進出をかけて戦う選手たちを翻弄しました。強さや向きが立ちどころに変わる風は常連のプロですら読みづらく、アンダーパーで回る選手がわずか23人。
そんな中、4バーディー2ボギーでスコアを2つ伸ばし、トータル7アンダーで2日目単独トップに立ったのが香妻陣一朗選手です。ティーショットで3番ウッドを多用するなど風に逆らわないマネジメントと好調なパッティングを武器に2020年「三井住友VISA太平洋マスターズ」以来2年ぶりのツアー2勝目のチャンスを引き寄せました。
香妻選手と1打差、トータル6アンダーの2位タイにつけたのは、ともにアイアンショットが冴えて7バーディーを奪った星野陸也選手と6バーディーの時松隆光選手です。決勝ラウンドでは、星野選手はボギーを減らすこと、時松選手は自分のスイングに集中することをテーマに据えて本大会初優勝を目指します。
また、初日トップタイの杉山知靖選手はスタートホールの10番でダブルボギー、上井邦裕選手は2番から3連続ボギーを打ち、揃って大きくつまづいたものの5アンダー・4位タイ、4アンダー・6位タイの優勝圏内に踏み止まりました。
ベテランの技と意地を見せた宮本勝昌選手、昨シーズン賞金王のチャン・キム選手ともにトップと4打差、3アンダー・9位タイにつけ虎視眈々とトップの座をうかがっています。そして上位の選手にとって警戒すべき存在がB・ジョーンズ選手です。本大会では2012年、2019年と2勝を挙げ、2012年最終日にはコース新の62をマークした爆発力を秘めているだけに侮れません。
今年の「東建ホームメイトカップ」も残すところ2日間、誰がどんなドラマを見せてくれるのでしょうか。
決勝ラウンド1日目 4月2日
首位スタートの香妻陣一朗選手がリードを広げる
予選ラウンドの上位62名で行われた決勝ラウンド1日目は、前日とは打って変わって南からの穏やかな風の下、上位陣がスコアを伸ばし合う展開となりました。
前日は強風に耐えながら69にスコアをまとめたトーナメントリーダーの香妻陣一朗選手。今日はショットの感覚が戻らない中でのプレーでしたが、2日続けて池に入れた4番のロングホールを刻んでバーディーとするなどショートゲーム勝負で初日に続く66をマーク。スコアを12アンダーまで伸ばし、2位に3打差をつけ最終日に臨みます。
2位タイからスタートした星野陸也選手は5バーディー2ボギーのアグレッシブなゴルフで3日連続68をマークし、トータルスコア9アンダーの単独2位。最終日は、前半でできるだけ差を縮めて後半に仕掛ける作戦で優勝のみを目指すということです。
続く8アンダー・単独3位に浮上したのは6バーディー2ボギーの67で回ったプロ2年目24歳の岩ア亜久竜(あぐり)選手です。今日は風がなかったためパットのラインが読みやすく、集中力が高まったところで生まれた後半の3連続バーディーが好成績の決め手となりました。
一方、星野選手と並んで2位タイからスタートした時松隆光選手はボギーが先行する苦しいラウンド。しかし、いい意味での開き直りが功を奏し15番から4連続バーディーで締めトータル7アンダーの7位タイに踏みとどまり、逆転優勝へ望みをつなぎました。
また、昨年のQTランキング555位ながら推薦出場でレギュラーツアーデビューを果たした地元愛知県出身の青山晃大選手が、17番で240ヤードの第2打をピンに絡ませイーグルを決めるなど地の利も生かした戦い振りで68をマーク。2日目9位タイから7位タイへと順位を上げ、次戦「関西オープンゴルフ選手権」の出場権が得られるトップ10フィニッシュを射程に入れています。
最終日は香妻選手が逃げ切ってツアー2勝目を飾るのか、それとも大逆転劇が見られるのか楽しみな展開となりました。
決勝ラウンド最終日 4月3日
香妻陣一朗選手がプレーオフで大会初Vをもぎ取る
あいにくの天気となった最終日ですが、グリーンの速さがやや抑えられたこともあり、大半の選手がスコアを伸ばし合う見応えのある試合展開となりました。
主役は2日目、3日目に続いて香妻陣一朗選手。 2位と3打差の12アンダーからスタートした香妻選手は、4番で2個目のバーディーを奪った星野陸也選手に1打差まで詰め寄られたものの、続く5番で2打目を58度のウェッジで直接カップインさせるイーグルを奪い返して再び3打リード。9ホール終了時点では後続との差を5打まで広げて独走状態に持ち込みました。
しかし実はショットの調子は悪く、グリーンを外して寄せとパットでしのいできましたが13番と16番でパーパットが決まらず、イーグルで稼いだ前半の貯金がゼロに。
香妻選手が思うようにスコアを伸ばせないその間に怒濤の追い上げを見せたのが1組前でプレーしていた桂川有人選手です。とくに後半はショットがすべてピンに向かい、9ホールだけで6個のバーディーラッシュ。7アンダー・64のベストスコアをマークして、スタート時にあった香妻選手との5打差をひっくり返し、逆に2打差をつけてホールアウトしました。
追われる立場から追う立場に変わると香妻選手の負けん気に火が点きました。体も思い通りに動くようになった土壇場の17番と18番で連続バーディー。トータル14アンダーで桂川選手と並んでプレーオフに持ち込みました。
プレーオフは2人ともほぼ同じ距離に2オン。お互い気持ちの勝負となったバーディーパットは、桂川選手が惜しくもカップをかすめて外した直後、香妻選手が7メートルのフックラインを真ん中から沈め、2020年「三井住友VISA太平洋マスターズ」以来2年ぶりのツアー2勝目を飾りました。
なお、最終組から逆転優勝をねらった星野選手は1打差のトータル13アンダーで3位。本日6アンダー・65の片岡尚之選手がトータル12アンダーまでスコアを伸ばし前日の7位タイから4位に順位を上げました。
また、今大会がデビュー戦の愛知出身、青山晃大選手は7アンダー・9位タイでフィニッシュし次戦「関西オープンゴルフ選手権」の出場権獲得という目標を達成しました。
優勝した香妻選手を筆頭に二十歳代の活躍が目立った今年の「東建ホームメイトカップ」は、今後の男子ツアーの盛り上がりを確信させる大会となりました。
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最終成績
順 位 | 選手名 | スコア |
---|---|---|
1位 | 香妻陣一朗 | -14 |
2位 | 桂川有人 | -14 |
3位 | 星野陸也 | -13 |
4位 | 片岡尚之 | -12 |
5位 | 岩ア亜久竜 | -11 |
6位 | 鍋谷太一 | -10 |
7位 | 河本力 | -9 |
8位 | 杉山知靖 | -8 |
9位 |
|
-7 |
16位 |
|
-6 |
19位 | 阿久津未来也 S・ハン 比嘉一貴 田村光正 |
-5 |
23位 |
|
-4 |
順 位 | 選手名 | スコア |
---|---|---|
31位 |
|
-3 |
36位 | 片岡大育 近藤智弘 岩田寛 安本大祐 T・ペク 幡地隆寛 宮本勝昌 |
-2 |
43位 | 塚田陽亮 | -1 |
44位 |
|
0 |
48位 |
|
1 |
52位 |
|
2 |
55位 |
|
3 |
58位 |
|
5 |
61位 | 小鯛竜也 | 7 |
62位 | 松原大輔 | 14 |
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(提供/JGTO)